高速道路を普段使いしている方であれば必須のETCカード。
休日や夜間割引の他、マイレージサービスに登録すれば、朝夕割引も受けられるのが嬉しいですね。
さて、そんなETCカードですが、ETC専用レーンではなく、一般レーンにおける手渡しでもマイレージを貯めることはできるのでしょうか。
もちろん、ETCレーンを使わずに手渡しでもETCカードを利用できます。
ただ、ETCのマイレージが貯まるかどうかはその”状況”によって変わってきます。
ここでは、ETCカードを一般レーンで手渡しする際に注意すべきことをまとめてみましたよ。
ETCカードは一般レーンで手渡しでも使える!が注意が必要
結論から言うと、ETCカードは一般レーンでも手渡しで使うことが可能です。
とはいえ、料金所にはETC専用レーンが用意されているため、そちらを通過するのがスタンダードな利用法です。
ここでは、ETCカードを一般レーンで利用することにおける注意点を紹介していきたいと思います。
一般レーンでは割引は適用されない
まず、重要なこととして、一般レーンでETCカードを手渡しする場合には、本来享受できる割引を受けることができなくなります。
そもそものETCカードのメリットがなくなってしまうということですね。
つまり、ETC専用レーンが閉鎖されていて利用できないなどのケースを除いては、あえて一般レーンを選択して通過することにメリットを見出すことはできません。
ちなみになぜ割引が適用されないかと言うと、入口〜出口に関する情報を把握することができないためです。
この場合は最遠端料金(現金車料金)を支払うこととなり、課金額が記載された「利用証明書」が発行されます。
利用履歴はETCカードに記載される
仮に一般レーンでETCカードを手渡しして通行した場合、その履歴はETCカードに残されるのでしょうか。
ETC利用の履歴についてですが、ETCカードの手渡しでも履歴はきちんと残りますし、過去15ヶ月分以内の履歴であれば、ETCカードの利用照会サービスで確認することができます。
ちなみに、ETCカードの利用照会サービスの特徴としては、以下の3点を挙げることができます。
- 過去の利用明細の確認ができる
- ETCカードの非無線通行(ETCカードの手渡しによる清算)も反映される
- 利用明細書のダウンロードが可能
ETCカードの手渡しによる清算分もきちんと反映されているのはありがたいですね。しっかりとお金の管理をすることができます。
また、こまめにダウンロードをしておけば、15ヶ月以上前の履歴についても、ファイル形式や紙ベースで残しておくことが可能です。
ETCカードの利用履歴を把握しておきたい方はぜひ、ETCカードの利用照会サービスを活用してみてくださいね。
ETC専用レーンを利用できない場合は割引を受けられる
さて、ここで気になるのは、そもそもETC専用レーンが利用できない場合に関することです。
何らかの理由でETC無線通行を利用できない状況にある場合は、一般レーンを通過する他に選択肢がないですよね。
安心してください。万が一、何らかの事情でETCレーンを通行できない場合はきちんと、割引を受けることができるようになっています。
一般レーンまたは、一般・ETCレーンのスタッフに対し、「車載器を搭載している」と伝えた上で、ETCカードを渡しましょう。
これでETC無線通行相当の処理がなされるので、ETCカードを受け取った後は必ず車載器に挿入し、最終出口まで無線走行すれば、距離料金の適用となります。
なお、この際に発行される利用証明書には、その時点では出口が未確定で料金が定まらないため、課金額の欄は「¥—」といった表示になっています。
電話でもETC時間帯割引の申し出は可能
仮に時間帯割引を受けることができることを知らずに、通常料金で通過してしまった場合でも、電話でETC時間帯割引の申し出を行うことはできます。
以下、NEXCO西日本の公式ホームページに記載されている内容を例に取って解説していきましょう。
申請をする際に必要な情報は以下の通りです。
- 利用した車両ナンバー、車種、形状(ワゴン・セダン・トラックなど)、色
※以上はすべて車検証で確認可能 - ETCカード番号と有効期限
- 利用した入口・出口の料金所名と通過時刻
- 氏名、連絡先、電話連絡を希望する時間帯
※出典:NEXCO西日本公式ホームページ
ここまでを電話で伝えれば、修正手続きに応じてもらうことができます。ただし、利用内容によっては割引が適用されない場合もあるため注意が必要です。
ETCカードの手渡しだとマイレージ貯まらない!※一部例外あり
さて、次にみていきたいのは、ETCカードの手渡しによるマイレージの件です。
前項において、何らかの事情でETC専用レーンを利用できない場合に限り、ETCカードの手渡しによる通過でも割引を享受できると記載しましたが、マイレージに関してはどのような扱いになるのでしょうか。
ここでは、ETCカードの手渡しとマイレージに関する情報を紹介していくことにしましょう。
ETC専用レーンが利用できない場合はマイレージが貯まる
以下のいずれかの事情がある場合は、ETCカードの手渡しでもマイレージを獲得することができるようになっています。
- 何らかの原因で、入口料金所でエラーとなりETCシステムの利用ができなかった場合
- ETCレーンが工事などにより閉鎖されていて、ETCシステムの利用ができなかった場合
- ETCレーンが整備されていない料金所を利用する場合
いずれにおいても、一般レーンを選択せざるを得ないという点が共通していますね。
ちなみに、マイレージサービスを受けるためには、ネットもしくは郵送にて、事前に登録を済ませておく必要がある点には注意が必要ですよ。
ETCマイレージの登録方法は『ETCカードをマイレージに登録する方法・手順【還元率やお得さを知ろう!】』の記事で詳しく解説しています。
マイレージはETCの無線通行に対して付与されるポイント
前述の通り、やむを得ず一般レーンを通過しなければならないケースにおいては例外ですが、本来マイレージは、ETCの無線通行に対して適用されるサービスであることを忘れてはいけません。
万が一、車載器を搭載するのが億劫だとか、搭載にかかる費用を回避したいといった理由で車載器を搭載せず、一般レーンをETCカードの手渡しで通行した上で、割引やマイレージサービスの特典を得ようとした場合、これは立派な違反行為となります。
最悪の場合、マイレージサービスの登録を強制的に解除されてしまうことにもなるため、こうしたルールに反した行為には及ばないようにしましょう。
一般レーンをETCカードの手渡しで通行する場合に得られる割引やマイレージサービスは、あくまでもETCレーンが何らかの事情で利用できないケースにおいてのみです。
特にそういった事情がない場合においては、ETCカードを車載器に搭載した上で正しく利用し、本来ETCカードが発行された意味合いの一つである高速道路における渋滞の緩和に貢献しましょう。
まとめ|ETCカードを手渡ししても問題なし!
一般レーンをETCカードの手渡しで通行する際の注意点について解説しました。
一般レーンをETCカードの手渡しで通過すること自体には特に問題はありませんが、この場合においては、本来享受できる割引やマイレージサービスが適用されないことは覚えておきましょう。
ただし、そもそもETC専用レーンが整備されていない料金所であったり、何らかの事情でETC専用レーンが利用できない状況にある場合に限り、一般レーンのスタッフに申し出ることで、割引やマイレージサービスを適用してもらうことは可能です。
このケースにおいても、利用履歴はきちんとETCカードに反映されるため、ETCカードの利用照会サービスを利用することで、利用履歴やお金の管理に役立てると良いでしょう。
一般レーンにおけるETCカードの手渡し通行は、本来推奨される使い方ではありません。特別な事情がない場合は、高速道路における渋滞を緩和するためにも、ETC専用レーンを利用するようにしましょうね。