「正直、ETCカードの管理は面倒だから、挿しっぱなしでいいですよね?」
「挿入し忘れを防ぐために、ETCカードは常に挿しっぱなしにしてます!」
このように思われている方もいることと思いますが、ETCカードの挿しっぱなしは、思わぬトラブルに繋がることもあるので要注意です。
ここでは、ETCカードの挿しっぱなしに関して、以下の項目を解決するよう解説を進めていきたいと思います。
- ETCカードの挿しっぱなしで故障に繋がる可能性がある
- ETCカードを挿しっぱなしにすると起こるリスク
- ETCカードを挿しっぱなしにするならクレジットカード分離型がおすすめ
- ETCカードを盗難から守るためにできること
- バイクに搭載しているETCカードも同じく注意が必要
ついついETCカードを挿しっぱなしにしてしまうという方や、ETCカードの利用頻度が多いという方はぜひ、以下の内容に目を通してみてくださいね。
ETCカードを挿しっぱなしする人は多いが故障の原因になる可能性も!
「え!ETCカードの挿しっぱなしって故障に繋がるの?」
と驚かれている方もいるかもしれませんね。
結論から述べると、ETCカードの挿しっぱなしは、故障に繋がる可能性があるため、利用しない時は別の場所で管理するのがセオリーです。
「どんな理由で故障するの?」
という声が飛んできそうなので、以下で解説を進めていきましょう。
ETCカードは熱に弱い
ETCカードは熱に弱いという性質があります。
車の中は熱がこもりやすいため、以下のようなケースにおいては特に注意が必要です。
- 夏などの気温の高い日
- 屋外に駐車している場合
この点を踏まえると、炎天下の中で車を駐車する際には、たとえ短時間といえど、一旦ETCカードを抜いておくのがベターですね。
故障した場合のETCカード再発行には手数料がかかる
仮にETCカードが故障してしまった場合、再発行には手数料がかかることを理解しておかなければなりません。
「え!せっかく完全無料で入手したETCカードなのに!」
と泣きを見ることがないように、ETCカードは日々、大切に扱いたいですね。
また、ETCカードが故障していることに気付かないまま、ETCレーンに突入してしまうようなことがあれば、後続車から追突されるなど、大きな事故に繋がることも考えられます。
ぜひここまでの可能性をイメージした上で、ご自身のETCカードを管理してみてください。
ETCカードを挿しっぱなしにすると起こるリスク
「え、まさか故障の他にも何かリスクがあるんですか?」
と思われる方もいるかもしれませんが、そのまさかです。
ETCカードを挿しっぱなしにすると起こるリスクとしては、以下のようなことが想定されます。
- ETCカードの故障
- ETCカードの盗難
- ETCカードの挿しっぱなしで起こった事件(盗難など)は補償されない場合がある
そう。ETCカードの故障よりも怖いのが、車上荒らしの際に遭うETCカードの盗難です。
「いつも施錠している私の車が被害に巻き込まれることはない!」
とたかをくくっているそこのアナタ!そういう方こそ、万が一のことを想定して対応策を練っておく必要がありますよ。
クレジットカードと一体型のETCカードなら不正利用のリスク大
あなたが普段利用しているETCカードが、クレジットカード一体型のタイプであれば、ことさら注意をしておく必要があります。
仮にクレジットカード一体型のETCカードが盗難に遭った場合、不正利用される可能性が一気に高まるためです。
「仮に不正利用されたとしても、クレジットカード会社の補償があるから大丈夫ですよね?」と思われる方は要注意。
以下に示すクレジットカードの規約をしっかりと確認してみてください。
ETCカードの挿しっぱなしで起こった事件(盗難など)は補償されない場合がある
残念ながら、ETCカードの挿しっぱなしで起こった事件(盗難など)は補償されない場合があります。
たとえば、『JCBのETCスルーカードの規約』第7条の1項と3項を見てみると、以下のような内容が記載されています。
ETCスルーカードが車内に放置されていた場合、紛失・盗難等について重大な過失があったものとみなされる
株式会社JCBは、第三者の不正利用によるETCマイレージサービス利用などについて、一切の責任を負わない
つまり、ETCカードの挿しっぱなしで起こった事件に関しては、保有者の重大な過失とみなされるというわけです。
「知らなかったです!」
では済まされませんので、改めてETCカードの利用規約を再読し、正しいETCカードの管理に努めましょう。
ただし、ETCカードの挿入忘れには注意してください。
もしもの対処法として『ETCカードの挿入忘れに要注意!料金所手前で気付いた時と通過してしまった場合の対処法』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
ETCカードを挿しっぱなしにするならクレジットカード分離型を選ぼう!
クレジットカード一体型のETCカードの場合、盗難された時のリスクが高くなるのは前述した通りです。
「確かにそれはわかるんですけど、やっぱりETCカードは挿入したままが楽!」と思われる方もいることでしょう。
そんな方におすすめしたいのが、クレジットカード分離型のETCカードを持つこと。
そもそも、現在ではクレジットカード分離型のETCカードが主流となっています。
文字通り、クレジットカードとETCカードが別々になっているタイプです。
クレジットカード分離型のその他のメリット
「クレジットカード分離型は管理が大変なんじゃないの?」
という声もあるかと思いますが、以下のようなメリットがあることを思えば、クレジットカード分離型の魅力にお気づきいただけるのではないでしょうか。
- 万が一、ETCカードが盗難に遭った場合の被害を最小限に抑えることができる
- 分離型にはETCカードが年会費無料・発行手数料無料となっているものが多い
- 料金の支払いはクレジットカードに紐付けられるため、お金の管理も楽
クレジットカードとETCカードを別々に管理するといっても、ETCカードは挿入しっぱなしであることを前提に考えれば、実質管理すべきカードはクレジットカードのみです。
また、ETCカードで決済した分についても、クレジットカードの利用分と一緒に支払いができるため、お金の管理が複雑になることもありませんよ。
参考» ETCカードの種類とそれぞれの特徴|アナタに合ったETCカードを提案
クレジットカード分離型は選べる種類が豊富
「じゃあどんなクレジットカードを選べば、分離型としてETCカードを発行できますか?」
という質問が飛んできそうですね。
こちらに関してですが、クレジットカード分離型で選べる主なカードとしては、以下のようなものがあります。
クレジットカード | 本カードの年会費 | ETCカードの年会費 |
---|---|---|
楽天カード | 無料 | 550円(税込) ※楽天会員ランクが上位の場合は無料 |
JCB一般カード | 無料 | 無料 |
オリコカードザポイント | 無料 | 無料 |
エポスカード | 無料 | 無料 |
dカード | 無料 | 初年度:無料 2年目以降:550円(税込) ※前年に一度でもカード利用があれば無料 |
セゾンカードインターナショナル (即日発行可能) |
無料 | 無料 |
本カード・ETCカード共に年会費無料のカードであれば、気軽に作成することができますね。
挿しっぱなしのETCカードを盗難から守るためにできること
ETCカードは盗難に遭うリスクまでを想定した上で管理する必要があることはお分かりいただけたかと思います。
そこでここでは、ETCカードを盗難から守るためにできることについて考えていきましょう。おすすめしたい案としては以下の通りです。
- 利用しない時はETCカードを抜いておく
- カーセキュリティを強化する
早速、それぞれの項目について解説を進めていきますよ。
利用しない時はETCカードを抜いておく
盗難を防ぐ最善の策としてはまず、当然のこととして乗車時以外はETCカードを抜き取ることが大事です。
- 利用しない時はETCカードを抜く
- ETCカードを肌身離さず持っておく
盗難というのは、本人が不在の時を狙って実行されるため、所有者である本人がETCカードを財布などに入れておけば、トラブルに遭うリスクを限りなく0に近づけることができます。
すでにETCカードを挿入しっぱなしにするのが習慣になっている人にとっては、最初は慣れないかもしれませんが、徐々にでもETCカードを自分自身で保管するクセをつけていきましょう。
カーセキュリティを強化する
「どうしてもETCカードを抜くのを忘れてしまう!」
「ETCカードを自分で管理するのが億劫だ!」
このように思われる方であれば、カーセキュリティなどでセキュリティの強化を図るのも1つの手です。
以下、主なカーセキュリティアイテムを示しておくので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
アイテム名 | メーカー | Amazon価格 ※本記事執筆時点 |
内容 |
---|---|---|---|
アギュラス簡単取付ソーラー充電タイプ カーセキュリティ通報機能付き VE-S36RS | ユピテル | 16,800円 | ・わずか3分で簡単取り付け ・大音量サイレン(90dB/m) ・異常に応じて威嚇音、衝撃警報(1分間)、ドア開警報(2分間) |
3400v 1wayキーレスリモコン 2個付き カーセキュリティー | viper | 7,999円 | ・窓からの侵入はもちろん、トランクやボンネットのこじ開け、振動、のぞき込み、全ドアのこじ開けに対してセンサーが反応 |
車用 カーセキュリティ ナイドシグナル アラーム EX-R ブラック SQ80 | カーメイト | 6,784円 | ・ダッシュボードに置くだけ ・正面のブルーLEDが点滅し、セキュリティ装着車であることをアピール ・車に衝撃が加わると5連ブルーLEDが激しく点滅、同時に警報音を発する |
バイクに搭載しているETCカードも基本的には同じ!
ここまでの内容をご覧になった方であればすでにお気づきかと思いますが、バイクに搭載しているETCカードについても、以下のようなリスクに対する考え方は基本的に同じです。
- ETCカードの挿しっぱなしは故障に繋がる
- ETCカードの挿しっぱなしは盗難されやすい
前述した通り、ETCカードを挿しっぱなしにしたことによって盗難に遭った場合、クレジットカード会社からの補償を受けることができない点にも注意が必要ですよ。
バイクは囲いがないため、ETCカードの挿しっぱなしは故障に繋がりやすい
バイクは車とは異なり、囲いがないため、ETCカードの挿しっぱなしは故障に繋がりやすいと言えます。
「ついつい面倒くさくて、ETCカードを挿したままにしておいた。」
「ETCカードをちょっとくらい放置していても大丈夫だろう。」
このような考えは、思わぬアクシデントを招く危険性があります。
少々手間でも、ETCカードを利用しない時はこまめに抜き、自分自身で保管するように心掛けましょう。
ETCカードの盗難リスクは、車よりもバイクの方が圧倒的に高い
バイクに囲いがないことを考えると、ETCカードの盗難リスクは車よりもバイクの方が圧倒的に高いことは言うまでもありません。
犯行に及ぶ側からすれば、囲いのないバイクに挿入されているETCカードを抜き取るなど朝飯前です。
たとえサービスエリアで一時的にバイクから離れるシーンにおいても気を抜かないことです。どこで誰があなたのほんの僅かなスキを狙っているかわかりませんよ。
バイクでETCを利用する方法は『バイクにETC車載器を取り付けしてETCカードを使おう!取り付け・セットアップまでの流れを解説』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
ETCカードの挿しっぱなしでよくある質問やNG集
Q,ETCカードの挿しっぱなしはなぜNGなの?
ETCカードの挿しっぱなしがダメな理由は多くありますが、一番は盗難の被害の可能性が高いこと、そして特に夏場の暑さでETCカード本体にダメージを与えてしまうことから、できる限り、乗らない時はETCカードを車載器から取り出しておきましょう。
Q,ETCカードの耐熱温度は?
ETCカードの耐熱温度はだいたい50℃くらいまでなら、耐えられるという見解ですが、必ずしも大丈夫とは言い切ることはできません。その上、夏場の車内は50℃どころではありません。そのため、ETCカードは挿しっぱなしにせず、きちんと取り出しておきましょう。
Q,ETCカードを挿しっぱなしにすると車のバッテリーに影響は?
ETCカードをETC車載器に挿しっぱなしにしても、車のバッテリーに影響はありません。エンジンが切れていれば、車載器に電流が流れない為です。ETCの車載器が原因でバッテリーが上がることは今のところ報告はありません。
ETCカードの挿しっぱなしに注意しよう!
「面倒だから、ETCカードは基本、挿しっぱなしにしてます!」
そんな方に改めてご理解いただきたいのは、ETCカードの挿しっぱなしが以下のようなリスクを招くという事実です。
- ETCカードは熱に弱く、故障の可能性がある
- ETCカードの再発行には手数料がかかる
- ETCカードが盗難および不正利用(クレジットカード一体型は特に危険)
- ETCカードの挿しっぱなしで起こった事件(盗難など)は補償されない場合がある
『ETCカードを利用しない時は抜いて、自分自身の手元で保管する』というシンプルな心掛けで、ETCカードの故障や盗難といったリスクを最小限に抑えることができます。
ぜひ、本記事の内容を今一度振り返っていただき、改めてETCカードの管理方法を見直してみてくださいね。